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★終曲

阿久悠、という作詞家の名前を初めて意識したのはいつだったか。

小学生の頃、ピンクレディーが大好きだったが、作詞家の名前を意識するほどのマニア性など当然もっているハズもない。「もしもピアノが弾けたなら」も「北の宿から」も後から彼の作詞だと知っただけ。はっきりとその名を頭に刻んだのは20代の頃、漫画家の上村一夫にハマり、その親友だった阿久悠と組んだ作品を読んでからだと思う。

と、ここまで書いたが今日のテーマは阿久悠ではない。彼のペンネームは「悪友」から来ているのだが、その悪友についてだ。
いい年になってからの悪友となると、悪所に行こうと無理やり誘われたり、毒水を一緒に飲んだりするようなイメージだが、ずっとさかのぼって10代の頃のことを思うと…やはり本分である勉学を邪魔するヤツのことになるだろう。

もっとも勉学に燃えていた高校生の頃にその悪友と出会った。理系だった私はジュクも無い田舎だったので、学校が終わると家に帰って風呂と夕飯が終わったら、深夜までひたすらシコシコと数式に向き合っていたのだが(息ヌキに引き出しの奥にしまってある別のモノにも毎日向き合っていたのだが)そんな頃、その悪友K島くんは「サイトウくん、このレコード聴いてみてよ」と学校で出会う度に、山ほど持っているレコードを1枚1枚、半ば自動的に手渡してくれたのだ。

それまでオフコースのメロウな音をBGMに気分よく勉強していた私だが、彼から借りたレコードはほとんどがYMOはじめその系列にある膨大なアーティスト達のものだった。分り易いテクノからアンビエントな催眠を誘う音楽をはじめ、矢野顕子や大貫妙子、吉田美奈子といった中毒性のある女性ボーカル、ひとクセある海外アーティストまで。ひたすらオフコース信奉者だった私には、それは未開の大海原に投げ込まれて、見たこともない素晴らしい魚を手当たり次第に捕まえているかのような麗しい体験だった。

で結局それからは、勉強机でなくステレオの前で、ヘッドフォン付けたまま目をつむって何時間もレコードを聴き続けるという生活になってしまったのだ。授業中に居眠り常習犯だった私がさらにひどくなったのは言うまでもない。午後の英語の授業で、順番に指されたのに爆睡していた為、先生に髪の毛つかまれ往復ビンタをくらったのもその頃だ。。

今ではK島くんとは数年に1回会うかどうか。お互いもう子供もいていいオッサン同士になってはいるが、彼も私も当時聴いていたアーティストを裏切らず今でも聴き続けている。日々の生活の中では、彼に借りて知ったアーティストの音楽を聞くたびに必ず彼の顔が頭に浮かぶ。

悪友の定義なんて人それぞれだとすれば…私にとっては、親友という響きではあまりに軽すぎて、もっと親愛を込めて人生に影響を与えてくれた友に使う言葉かも知れないな、と昨夜YMOのサンフランシスコライヴを観ながらふと思ったので今日はこんな感じ。

終局
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