初めて映画館で映画を観たのは19の春、広島は流川通りにあった今は無き「リッツ」という映画館だった。
アカデミー賞受賞の冠をひっさげた「プラトーン」を独りで観に行ったのだが、アカデミー賞受賞だから観に行ったワケでなく、コッポラ「地獄の黙示録」が大好きだった私は、マーティンシーンの息子がベトナム映画に主演している、という思い入れを持って観に行ったのだ。
流川通りは広島で一番の飲食街。19で金も無い学生だった私にとって日頃は縁の無い場所。当時は携帯電話すらなかったので、タウン誌で場所を調べて夕方に出かけた記憶がある。場末感のある小さな劇場だったが、ここはタカノ橋のサロンシネマと並んで私には思い出深い映画館となった。
サロンシネマはディートリッヒ「モロッコ」を観た時、隣に座っていたオバちゃんと仲良くなったから、という映画とは全く関係ない意味で思い出に残っているのだが、リッツはプラトーンと併映されていたジョンランディス「サボテンブラザーズ」に出会ったからだ。
後味に重い余韻の残るプラトーンの後に観た、この底抜けにバカで笑える映画は、今でもヘコんだ気分の時には、ライブラリーから引っ張り出して深夜になっても観てしまう、私にとってはカンフル剤的な作品だ。
昨日の
「ジュクオカテンチョブログ」を読んで、私も思い出の映画館のことを濃い目に書こうと思ったのだが…もう西川口に行かなくてはならないので今日はここまで。
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