当店では、女性に仕事が入ると、必ず通し番号の入った伝票を女性本人に書いてもらっている。女性はその伝票を持って仕事に行き、仕事が終わって事務所に帰ってきたら必ず現金と伝票をセットでスタッフに渡してもらう。これでひとつの仕事が完了だ。
女性の手書きで伝票を書いてもらうことには、現場の売上管理の意味もあるのだが、もう1つ、待機で座っている女性が「ヨシ、これから仕事だ」と心を引き締めてもらう為でもある。
この伝票の記入の仕方や、事務所でスタッフに渡す時の態度や仕草で、私たちは女性それぞれの仕事に対する姿勢が垣間見える。必ずちゃんと両手で渡す方、何度お願いしても伝票の記入漏れがある方、お金を二つ折りのままで差し出す方。仕事を終えた最後の最後まできちんと出来ている方なら、お客様の前でも大丈夫だろう、と感じるものだ。
仕事を終えて帰った女性に対し、必ずちゃんと向き合い両手でお金を受け取る。この行為はスタッフにとっても決してないがいしろに出来ない大事な仕事だ。ちょっとした異変を感じて声をかけたり、お客様のニーズを聞き取ったりすることも、この仕事をしていく上では欠かせない。
横浜おかあさんでは、初期のなごりで玄関先までスタッフがお見送りをする習慣がある。女性からすればプレッシャーになったりウザく思われたりするのでは、と思う事もあるが、自然と足が玄関まで向いて、心をこめて見送る気持ちがあるのならこのまま続けてもらおうと思っている。腰をかがめて靴を履いている女性を見ていると、自然とバッグを持って渡してあげる気持ちになった、と先日ハマオカの店長が言っていた。想像以上に重いバッグを持ってみて「ああ、本当にありがとうございます。お仕事お願いします」と心から思ったそうだ。
アタマの中で「女性に感謝」「お客様に感謝」と思っても良いのだが、日々の仕事の中でのちょっとした行為ひとつから、感謝の気持ちが生まれることの方がずっと大事かもしれない。そこでその思いが生まれるかどうかは、人それぞれの相手を想う気持ちの深さによるだろうが、ここだけは人から教われるものでは無いかも。
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