先日某スタッフに「そんな態度なら電話を取るな!」と叱責した。超常連様の着信時、受話器を手に取る前にぼやきを口にしていたからだ。確かに毎回細かなオーダーをされるお話好きな方ではあったのだがそんなことは電話を受ける側からすれば何も問題ないしむしろ当たり前のことだ。
どんなにお店が大きくなろうがずっと事務所でお客様からのお電話を待つことは何も変わらないのが無店舗型。女性が揃っていれば電話が鳴ると言われるが電話が鳴り続けるお店にできるかどうかは女性が少なかろうが多かろうが対応するフロント次第。女性が足りなくてご案内できないくらい電話が鳴るお店になっていれば自然と女性も増えていく流れになる。
どんなお店も最初から電話が鳴り続ける事はまず無い。数名の女性を確保してじっと電話が鳴るのを待つだけだ。そんな時にお電話をいただいたお客様は本当にお一人お一人に対して毎回心から感謝の気持ちが自然と湧き上がる。その気持ちを胸に持ちながら一生懸命お話して、できるだけオーダー通りに女性をご案内させていただく。後は女性にお願いするだけだ。その繰り返ししか小さなお店でお客様が増えていく流れは作れないのではないかと思っている。
池袋おかあさんは初期は店舗型。すぐに無店舗型になり私が引き継いだ頃は在籍も15名程度(うち半分以上が他店から借りていた女性だった)で出勤人数もほぼ1桁だった。もちろん電話が鳴り続けるワケが無い。そんな頃に頂いたお電話の有難さは(そんなお店でなんとかお客様をお店に返して頑張って下さった女性の有難さと共に)今でも身体に刷り込まれている。横浜おかあさんオープン当初も同様。昼メシ炊くしかないくらいヒマだった。
新しいスタッフには私たちが通ってきた同じ苦労を全てさせるつもりもない。レベルの上がったお店からスタートしてもらいもっと先へと進んで欲しいと思っている。が。お客様の電話の有難さと在籍女性1人1人の有難さだけは、立ち上がり時の女性が少なく電話も鳴らないお店で背筋凍らせながら事務所に座る経験があった方が、電話が鳴り続けるお店を作って行ける店長になれるのでは無いかな、と思う。なので今度の新しい店舗を立ち上げる時には誰か連れていくつもりだ。