物心つく頃から、祖母より戦争の話をたくさん聞かされて育った。
大正生まれの祖母は、最初の主人を戦争で亡くし、その後明治生まれの祖父と再婚していたのだが、元海軍で軍艦に乗っていた祖父のことを、今思えばとても尊敬していたように思う。
中風で10年以上寝たきりだった祖父を、最後まで自宅で介護し続けていた祖母だった。食事、排泄、身体を拭くのも床ずれの治療も、すべて祖母が一人でしていたのだが、SGだった私は何故かいつも手伝わされ、祖母はスプーンを祖父の口に運びながら、大きなカサブタのガーゼを取り換えながら、寝たきりになってしまった夫の武勇伝を中心に(このあたりは多分かなり盛っていたのだろうが)、大東亜戦争のことを、それこそ開戦から終戦までいろいろと語ってくれた。
そして、祖母が決まって最後に言うことは「今の日本は本当に平和な良い国になった。あなたは今の日本に生まれてホントに良かったね」という言葉だった。それは戦中戦後いろんな苦労をしてきた祖母なりの、小さな孫に対する心からの言葉だったと今は思う。
段々と大人になり、世界の事を知ってみれば、確かに今こうして平和な日本に生まれたことがどれだけ幸せなことかが、否応なしに分かってくる。今の平和な日本で、こうして生を謳歌出来ているのは一体誰のお陰なのか。
産んでくれ、育ててくれた親に感謝するのは当たり前のように、日々関わった人や、使ったモノや、住んでいる場所、仕事をさせてもらっている場所にも感謝するのは当たり前だ。
そう思えば、今生きているこの国と、この国が今こうしてあることに対しても、感謝の気持ちを持って日々生きるようになるのはごくごく当たり前のことではある。
そんな気持ちで今年の終戦記念日は参拝に行ってきたので…今日はこんな感じ。
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