昨日は、ホワイトハンズ坂爪さんが主催する
セックスワークサミットに招かれ、登壇させていただいた。
一緒に登壇された、
しんぐるまざあずふぉーらむ理事長赤石さんの、お話の内容と話し方があまりにしっかりとされていたので、すっかり気圧されてしまい、もともとエンジンが温まるのに時間がかかる私が話した内容はさほど濃いものでは無かっただろう。話したい事はたくさんあったのに残念だ。呼んでくださった坂爪さんをはじめ、暑い中集まってくださった聴衆の方々にはさりげなくこの場でお詫びを言わせていただこう。
とそんな自分のことはさておき。
赤石さんのお話し自体もホントに学ぶところが多かったのだが、一番私が目を離せなくなるくらい惹かれたのは、赤石さんの熱を帯びた言葉のウラにある「本気で何とかしなくては」というアツい気持ちだった。いや、はっきり言えばそういった気持ちをお持ちの赤石さんご本人にだ。官房長官から大臣にまで会って意見を述べ、少しでも制度の改善を、と尽力されるその闘志、バイタリティを持った人の強さに正直最後まで圧倒されて終わった。
最後の方で「すべてのシングルマザーが貧困と思わないでほしい」と仰っていたのだが、シングルマザーと聞けばすぐ貧困というレッテルを貼ろうとする世間の見方への警鐘に聞こえた。
風俗で働いている女性がみんな不幸なのか。そんなことは無い、と私は断言したい。この仕事に入ることになるまでには色々とあっただろうが、ここに来て金銭的な問題が解決し、その後も収入を得る手段としてこの仕事を続けて同年代の女性を上回る収入を得てしっかりと老後の為に蓄えている方もいる。毎月必要な生活費以上を稼ぎ続けて生活がちゃんとまわっている方も多い。その状況を本人は不幸と表現するだろうか。
どんな仕事に従事していても、高齢になってくるといつまで続けられるかどうか分からない、という不安を抱えて働いている方がほとんどだろう。その仕事の一つが風俗だったというだけかもしれない。
かく言う私自身も、明日消えるかも知れないこの職業で、これから先何年も家族を養わなくてはならない今の状況を本気で不安に思い始めたら、今できる目の前の仕事に対する気持ちも失せ、何とかなっている今の生活すら崩れてしまうことになる可能性は充分あるだろう。
一部の本当に困っている女性や、法的にいい加減な運営をするお店を取り上げて、風俗で働く女性や業界全体に対するイメージが作られてしまっているのが残念ながら今の現状だ。
「風俗業に従事する人がみんな不幸で貧困で、いい加減だなんて思わないで欲しい」と言えるような時がいつかくるのだろうか。
先の赤石さんの言葉を聞いて帰り道で思い続けていた。ずっと下向いてそんなことを考え歩いていたら、当然のごとく駅までの道を迷い、新宿まで歩いてしまったことも含め、昨日はとても記憶に残る日になったので今日はこんな感じで。
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